この記事に辿り着いた方はトコジラミ(南京虫)の被害に頭を悩ませている方が殆どだと思います。今回、この記事では薬剤での駆除が困難な場合が多い最強の害虫と呼ばれるトコジラミ(南京虫)の生態から対策、しっかりと効果のある駆除方法を徹底解説致します。対象の害虫をやつけるには生態や行動パターンをまず理解することが効率的な駆除や対策方法に繋がります。
トコジラミの生態と特徴
近年、問題視されているトコジラミ(南京虫)ですが、インバウンドが戻ってきてから日本でもかなり被害が増えています。トコジラミ(南京虫)は殺虫剤に対しての抗体を持つ個体がかなり多くプロでも完全駆除を行うのが難しい害虫です。夜行性のトコジラミは昼間は日の当たらないタンスの中や畳の隙間、ベットや家具の隙間の下など様々な場所に潜み夜になると活動的になり人間の露出している場所を吸血しにやってきます。寿命は環境により変化しますが約3〜18ヶ月間生存し、毎日5〜6個ほど生涯に200〜500個ほど産卵を行います。
- 体長:5~8㎜
- 生息地:日本全国.世界中の温帯地域
- 活動時期:年中通して発生(6〜9月頃が発生ピーク)
- 卵:1日に5〜6個(生涯に200〜500個)
- 寿命:3〜18ヶ月
- 餌:人や動物の血液
スーパー南京虫には要注意
トコジラミの中には殺虫剤の主成分に多いピレスロイド系に抗体を持ったトコジラミがいます。ピレスロイドは人体への安全性が高く即効性があるため市販薬の9割はピレスロイド系を主成分としてるものばかりです。そのため室内に発生してるトコジラミがスーパー南京虫の場合は市販薬での駆除は不可能ですし、素人での駆除はほぼ不可能に近いと言えるでしょう。
繁殖場所
トコジラミ(南京虫)は暗所、閉所、暖所を好みます。トコジラミ被害にお悩みの方は以下のような場所を確認してみてください。営巣場所には血糞や産卵が目視で確認できるため容易に発見が可能です。
- 畳の隙間
- 絨毯裏
- カーテンの折り返し部分
- タンスの隅
- 家具に隙間
- 電化製品の中
- 寝具
成長サイクル
成長サイクルは卵期(約3〜10日で孵化)▶︎幼虫期(約20〜48日)▶︎成虫期(3〜9ヶ月)の成長サイクルになります。
ただし気温により寿命が大幅に変動する生き物です。成虫の寿命は気温が20度程度の場合は9〜18ヶ月の寿命となり、27度の程度の場合では3〜4ヶ月とかなり寿命は短くなります。
トコジラミの発生時期
トコジラミ(南京虫)は主に6〜9月に活発的に活動を開始しますが、一定の気温が保たれている室内では1年中を通して繁殖を繰り返します。
トコジラミはどこから発生する?
トコジラミの発生の殆どは海外旅行の際に持ち帰ったり海外観光客が日本へ持ち込むケースが殆どです。また国内では下記のような場所で持ち帰ることが多いです。
- 漫画喫茶
- ホテル
- 民泊施設
など上記の宿泊施設に泊まった際に洋服などに付着し自宅へ持ち帰ってしまいます。
トコジラミによる被害
トコジラミは動物性の血液を餌とします。夜になると活動的になり肌の露出している場所に登ってきて吸血を行います。吸血のさい血液の凝固を防ぐため唾液を注入します。この唾液にアレルギー反応を起こし強い痒みを伴います。トコジラミの痒みは他のダニなどに比べると激しい痒みを伴い不眠など生活に支障がでることが多いです。
トコジラミの駆除方法(応急処置)
自宅にトコジラミ(南京虫)が発生してしまった場合にはここで説明する駆除方法を一度試してみてください。
燻煙剤を使用する
室内に発生してしまった場合、まずは一度バルサンなどの燻煙剤を使用してみましょう。
殺虫剤の9割をしめる主成分であるピレスロイド系に対しては免疫を持つ個体が多いため、駆除できない可能性もかなりありますが、一概にすべての個体がピレスロイドに対して抗体を持っているわけではありませんので、バルサンなどのくん煙剤を使用することでピレスロイド系成分に対しての抗体を持たない個体に関しては、充分効果を発揮することが可能です。ただしくん煙剤は卵にまでは効果がないため、燻煙剤で駆除を行う場合は1週間連続などで燻煙剤を行うことをお勧めします。
可能な限り不用品を処分する
被害が大きくなってしまった場合は駆除作業だけでは間に合わないため、可能な限り家具や寝具などを処分することが駆除への近道です。本来衣類なども処分が好ましいのですが、捨てなくないと言う方は衣類やシーツなどに関してはアイロンや80℃以上の乾燥機に入れてあげれば卵と成虫の駆除が可能です。
ガムテープなどで生け取り
目視できる成虫、幼虫、卵に関してはガムテープなどを使用して物理的に排除しましょう。
高温処理
最も効果的なトコジラミの駆除方法は高温処理をしてあげることです。
80°以上の高温でトコジラミ(南京虫)が発生してる全ての場所をスチーム処理すれば物理的に卵を沸騰させ、成虫や幼虫を熱で駆除することが可能なため殺虫剤のように効果がないと言うことはありません。しかし殺虫剤と違い確実にトコジラミの発生している場所を全て狙わなければ行けませんし、少しでも生きたトコジラミが残っているとトコジラミは毎日5〜6個程度産卵するためまたすぐに爆発的に繁殖を繰り返してしまいます。
まとめ
この記事ではトコジラミ(南京虫)の生態や特徴、駆除方法について詳しく解説しました。トコジラミは強力で、殺虫剤に対する抗体を持つことが多く、プロでも完全駆除が難しい害虫の為、少しの放置で被害は大きく悪化し相当な費用が発生するため室内で見かけた場合はすぐに専門業者へ依頼し駆除を行いましょう。
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