浴室やキッチンなどの水回りで見かけることのある小さなハエ。チョウバエと呼ばれるこのハエは食品汚染などの様々な被害をもたらす害虫です。この記事ではそんなチョウバエについて生態の解説や効果的な駆除や対策方法などを詳しくご紹介していきます。
・チョウバエの被害の発生サイクル
・チョウバエの駆除・対策方法
チョウバエの生態・特徴
チョウバエ類はハエ目の一種です。体長は1~4mmほど。灰黒色で、逆ハート型の羽が特徴的。体表には長毛が密生しています。日本には73種類いるとされていますが、主に家庭問題になるのはオオチョウバエとホシチョウバエの2種です。
オオチョウバエ
- 体調4〜5mm
- 灰褐色
- 活動時期は5~10月、活発なのは8~9月
- 繁殖力が高く、生涯で250個卵を産む
ホシチョウバエ
- 体長1.5~2㎜で、毛におおわれている
- 灰褐色
- 繁殖時期は4~12月と長い
- 生涯で100個ほど卵を産む
- 黒の点模様が多い
繁殖場所・サイクル
チョウバエは(厨房内排水・シンク下・流し台ドレン内のヘドロ)などの有機物を餌とします。また、その部分に卵を産み付けます。種類にもよりますが、一回で200~300個の卵を産卵。卵は約2日ほどで孵化し、10~15日の幼虫期間を経て蛹になり、2~4日後には羽化、成虫になります。成虫は湿度が高く暗いところに生息しており、夜行性のため昼は台所やトイレ、風呂場など水回り付近の壁で静止していることも。寿命は短く、最長で14日間生きるとされており、その間にベドロなどのある場所を見つけて産卵します。
チョウバエの発生時期
チョウバエの発生時期は、一般的には5月から10月ごろまでです。気温が25度から30度になると、チョウバエは活発に動き始めますが、35度以上になると活動が鈍くなります。そのため、猛暑が続く8月は発生数が少なくなる傾向があります。しかし、家の中や商業施設など暖房が使われている年中暖かい建物内では、チョウバエは季節を問わず繁殖を行います。発生源となりやすい場所は、排水口、排水管などのヘドロや油脂といったベドロ(汚泥状の有機物)が沈殿している場所。一般家庭では浴室のエプロン内や台所が発生しやすい場所といえるでしょう。
チョウバエによる被害
人間が「不快害虫」として嫌うチョウバエ。実は、不快感以外にも、さまざまな被害を引き起こすことが判明しています。このページでは、チョウバエの被害についてくわしく説明します。
ハエ症
チョウバエによるハエ症は、チョウバエの幼虫が人間の体内に侵入して引き起こす感染症です。チョウバエの幼虫は食べ物や水などを通して体内に侵入すると事が多いですが、鼻や目などにも入り込む事があります。チョウバエの幼虫が消化器官や気道、まぶたなどに寄生して、炎症や腫れ、腹痛や下痢など症状を引き起こします。さらに重症化すると、血尿や血便、呼吸困難などの合併症が起こることもあります。また、チョウバエの幼虫は、体内で成長して成虫になり、口や鼻から出てくることもあります。
食品の汚染
チョウバエは、水回りのある台所などに頻繁に発生する害虫です。食品にとどまったり産卵したりすることで、気づかない間に飲み込んでしまうと「ハエ症」という感染症になる可能性があります。また、チョウバエが持ってくる悪い菌が食品や調理器具に付着することで、微生物による汚染のリスクが高くなります。
チョウバエの駆除方法
チョウバエは、腐敗した水分や有機物に寄生する小さなハエの一種です。チョウバエは、食品や飲料に混入したり、微生物汚染の原因となったりすることで、人間に有害性や不快感を与えます。チョウバエを駆除するには、以下の方法が効果的です。
殺虫剤を使う
チョウバエが飛んでいる場所に殺虫剤を噴霧します。殺虫剤は、チョウバエの神経系に作用して死滅させます。殺虫剤を使用する際は、換気や安全対策に注意してください
熱湯をかける
チョウバエの卵や幼虫は、60~70度の熱湯をかければ駆除できます。チョウバエが発生している排水溝やグリストラップなどに熱湯を流し込みます。熱湯は、チョウバエのタンパク質を変性させて死滅させます。
チョウバエの対策方法
チョウバエは主に排水口の汚れが発生源となるため、水回りをよく使用する家庭や飲食店などで発生被害が多くなります。ここでは、チョウバエの駆除・対策について確認しましょう。
排水口の清掃
チョウバエの卵は、排水口のヌメリなどに付着したヘドロ(汚泥状の有機物)に産み付けられます。料理の油や食べカスなど様々な物が長年、排水口の奥で少しずつ蓄積されヘドロとなり、チョウバエの餌や繁殖場所になります。チョウバエの最も効果的な対策方法は定期的にヘドロを除去・清掃することが不可欠です。
チョウバエが発生する場合、ベドロが溜まっているため、排水口から悪臭がするはずです。上記のような水道業者も使用する薬剤を使用し、原因となる頑固なベドロの清掃を行いましょう。
水回りの清掃
下記はチョウバエ被害が多い場所になります。定期的に清掃を行い、チョウバエの餌となるヌメリなどを取り除きましょう。
・水回り全体の排水管
・汚水桝
・洗濯機の排水部分
汚水枡の清掃【戸建て】
戸建ての場合は汚水枡の清掃が効果的な対策方法になります。チョウバエの発生は長年の“生活の汚れ”が原因です。汚れが蓄積されチョウバエが発生する為、発生源となる汚水枡を定期的に清掃するとチョウバエを発生させない対策方法となります。汚水枡の清掃を業者に依頼すると2〜3万円程度が相場になります。1〜2年に一度でも水回りの清掃から汚水枡の清掃まで行っていればチョウバエが自宅で発生するとは100%ないでしょう。
DIYでやりたい場合はこちらを用意すればDIYで汚水枡の清掃を行う事が可能ですが、漏水には十分に気おつけて下さい。
氷で発生場所を冷やす【飲食店】
チョウバエは暖かく湿った環境を好みます。そのため、チョウバエが発生している排水溝やグリストラップなどに氷を入れて冷やすことで、チョウバエの発生を抑えることができます。
チョウバエ対策はプロにお任せ!
チョウバエの駆除・対策は自分で行うこともできますが、より確実に駆除するためには、プロの業者に依頼することが最善です。害虫退治110番のチョウバエ駆除サービスでは、プロが現場にお伺いして被害状況や生息状況を確認し、調査結果に基づいて必要な駆除サービス工程をお見積りとともにご提案します。
害虫退治110番のチョウバエ駆除サービスの特徴は、「泡施工」という方法です。この方法では、液体の薬剤ではなく泡の薬剤を使用し、液体や市販薬でも駆除できない部分にも薬剤を浸透させる事が可能になり、奥に隠れている幼虫や卵を確実に駆除します。使用する薬剤には、脱皮を阻止する阻害成長抑制剤を使用します。チョウバエに悩んでいる方は、ぜひ一度害虫退治110番にご連絡ください。
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