スズメバチは世界で約20種類以上存在しており、日本では約17種類のスズメバチが生息しています。この記事では、その中でも、人を刺す危険なスズメバチ9種類を危険度順に詳しくご紹介します。
【危険度順】人を刺すスズメバチ9種類を画像付きで解説
ここで紹介するスズメバチは生活をする上で全て被害をもたらす可能性のある9種類です。危険な順に紹介していきます。
オオスズメバチ
危険度★★★★★
世界一危険なハチとも呼ばれているほど危険なオオスズメバチ。縄張りに近づくと大勢で襲ってくるためとても危険です。基本的には、土の中に巣を作るため、都会などでは被害が少なく、田舎などの自然な方な場所での被害が多いです。
✔️オオスズメバチ
体長:働きバチ2.7mm〜4mm/雄蜂3.0mm〜4.5mm:女王蜂/4.0mm〜5.5cm
特徴:
生息地:日本全国
活動時間:早朝〜日没
活動時期:5〜11月/凶暴な時期:8〜10月
寿命/働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
オオスズメバチの危険性
攻撃性は極めて高く、毒性も強力です。
大勢で襲ってくるためスズメバチの中では最も危険で最悪の場合、アナフィラキシーショックにより死亡してしまう可能性もあります。オオスズメバチを見つけても絶対に近寄らないでください。
オオスズメバチの巣
住宅街では見かけることは殆どありません。基本的には山林内の、土の中・木の根元などに巣を形成していることが多いです。
キイロスズメバチ
危険度★★★★★
オオスズメバチ同様、かなり獰猛な性格なスズメバチ。日本のスズメバチ被害で最も被害の多い種類がキイロスズメバチになります。
✔️キイロスズメバチ
- 体調/働きバチ:18mm〜25mm/雄蜂:26mm〜28mm/女王蜂:25mm〜30mm
- 生息地:全国各地
- 活動時期:4月〜11月/凶暴な時期:7〜10月
- 活動時間:早朝〜日没
- 寿命:働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
キイロスズメバチの危険性
キイロスズメバチは個体数が多いスズメバチです。活動ピークは夏から秋にかけて活動的になりピーク時の巣の大きさは最大直径約1メートル、最大個体数約1000匹以上にものぼります。オオスズメバチ同様、かなり攻撃的で巣の近くを通るだけで大量の群れで襲ってくることがあります。オオスズメバチとは違い、市街地から山間部など様々な場所に巣を作るため、スズメバチに刺される被害で最も多いのは、キイロスズメバチに襲われるケースが最も多いです。
モンスズメバチ
危険度★★★★☆
スズメバチの中で、唯一夜間も活動を行うモンスズメバチ。他のハチと違い、夜間でも活動を行うため、夜間の駆除が不可能。
✔️モンスズメバチ
- 体調/働きバチ:18mm〜25mm/雄蜂:26mm〜28mm/女王蜂:25mm〜30mm
- 生息地:全国各地
- 特徴:腹部が模様が波を打ったような模様
- 活動時期:4月〜11月/凶暴な時期:7〜10月
- 活動時間:早朝〜日没
- 寿命:働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
モンスズメバチの危険性
モンスズメバチは巣や蜂を刺激すると容赦なく攻撃を行ってきます。オオスズメバチに比べると毒は強くはありませんが、それでもアナフィラキシーショックにより死亡してしまう恐れがあります。また、スズメバチの中でも夜間も行動が可能な珍しい種類のため、知識なく夜なら大丈夫と駆除を行うと大変な事になるので駆除を行う場合は必ずプロに依頼しましょう。
チャイロスズメバチ
危険度★★★★☆
他のスズメバチに比べるとあまり見かけることは少ない種類ですが、もちろん他のスズメバチ同様、かなり凶暴で、夏から秋にかけてチャイロスズメバチによる被害が報告されています。
- 体調/働きバチ:17mm〜21mm/雄蜂:19mm〜24mm/女王蜂:27mm〜30mm
- 生息地:北海道・本州
- 特徴:頭部と胸部が茶色
- 活動時期:6月〜10月/凶暴な時期:7〜10月
- 活動時間:早朝〜日没
- 寿命:働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
チャイロスズメバチの危険性
チャイロスズメバチは準絶滅危惧種に認定されており、他のスズメバチより数は少ないですが、とても危険なスズメバチに変わりはありません。自分たちで巣を作ることもありますが、基本的には、モンスズメバチやキイロスズメバチなどの巣を乗っ取りそので生活を行います。そのため、他のスズメバチの巣ができる6月頃から活動を開始するため、比較的他のスズメバチよりも活動の開始時期は遅いです。毒の強さはオオスズメバチよりも強く、刺された時の痛さはオオスズメバチよりも痛いと言われています。さらには、毒を霧状に飛ばし攻撃してくることもあると言われています。実際に失明に至ったと言うケースもあるため駆除を行う際は必ずプロに依頼しましょう。
ツマグロスズメバチ
危険度★★★☆☆
ツマグロスズメバチは日本では沖縄にのみ生息しており、本州では現在確認はされていません。
- 体長:働き蜂と雄蜂共に20mm〜22mm/女王蜂25mm〜28mm
- 生息地:沖縄本島・宮古島・石垣島などの八重山諸島
- 特徴:全体的に茶褐色で腹部が黄色と黒でハッキリと別れている
- 活動時期:4月〜12月/凶暴な時期:7〜10月
- 活動時間:早朝〜日没
- 寿命:働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
ツマグロスズメバチの危険性
他のスズメバチに比べると攻撃性は低く、こちらから刺激しない限りは襲ってくることは殆どありませんが、草むらや木の枝など、高さ1m程度の場所を好み巣を作るため、気づかずに刺激してしまい刺されてしまう事が多いです。また毒を空中に飛ばし仲間のハチを呼ぶことも可能です。
ツマアカススメバチ
ツマアカスズメバチの見た目は他のスズメバチと比べると体が全体的に黒っぽいのが特徴的です。ミツバチや他の昆虫を捕食することで、生態系にも影響を与えます。
危険度★★★☆☆
- 体長:働き蜂:約20mm/雄蜂:約24mm/女王蜂0mm〜30mm
- 生息地:長崎県対馬市で定着、福岡県、宮崎県、大分県で確認されている
- 特徴:全体的に黒っぽく腹部先端が赤褐色
- 活動時期:4月〜10月/凶暴な時期:7〜10月
- 活動時間:早朝〜日没
- 寿命:働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
ツマアカススメバチの危険性
攻撃性が高く、刺激を加えると執拗に追撃します。オオスズメバチより毒性はやや劣るものの、攻撃性、毒性ともに非常に高いため十分に警戒が必要なスズメバチの一種類です。東南アジアや台湾などの方では、ツマアカススメバチによる死亡被害の報告も挙げられています。
コガタスズメバチ
危険度★★☆☆☆
オオスズメバチやキイロスズメバチと似ており間違えられやすいコガタスズメバチ。刺激をしなければ攻撃してくることはありません。
- 体長: 女王蜂:約25〜30mm/働き蜂:約22〜28mm程度/雄蜂:約23〜27mm程度です。
- 生息地:日本全国に分布。北海道、本州、四国、九州などで見られる。
- 特徴: 全体的に黒っぽく、腹部先端が赤褐色
- 活動時期: 5月〜10月/凶暴な時期:7月〜10月
- 活動時間: 早朝から日没まで
- 寿命: 働きバチ:約1ヶ月/雄バチ:約3〜4ヶ月/女王蜂:約1年
コガタスズメバチの危険性
比較的穏やかなハチで、こちから刺激をしない限りは襲ってくることはありません。庭木や軒下など人間の生活圏に巣を作る事が多く、剪定中などに気づかず刺激して刺されるケースが多いです。
ヒメススメバチ
危険度★★☆☆☆
最大で4cm近くある個体もおり、オオスズメバチに次ぐ大きなカラダをしています。
体長/女王蜂:約30〜35mm/働き蜂:約25〜32mm/雄蜂:約25〜32mm
生息地: 日本全国に分布
特徴: 全体的に黒っぽく、腹部先端が赤褐色です。
活動時期: 6月〜9月/凶暴な時期は7月〜9月
活動時間: 早朝から日没まで活動します。
寿命: 働きバチは約1ヶ月/雄バチは約3〜4ヶ月/女王蜂/約1年
ヒメススメバチの危険性
最大4cmほどと、オオスズメバチの次に大きなカラダをもつヒメススメバチ。警戒心が強く巣に近づくとすぐに威嚇してきますが、攻撃性は弱く、こちらから刺激しない限りは攻撃してくる事はない温厚な性格の種類です。
クロスズメバチ
危険度★★☆☆☆
クロスズメバチは体長が最大で15mmほどと、スズメバチの仲間の中では最も小さな種類です。大きさはミツバチほどでハエやアブに間違えられることも多くあります。
体長/女王蜂:約13mm〜15mm/働き蜂:約9mm〜12mm/雄蜂:約10〜13mm
生息地:北海道、本州、四国、九州、佐渡島、対馬、屋久島
特徴:体全体が艶のない黒色で数本白色のラインがあり足も足の先まで白色
活動時期: 4月〜12月/凶暴な時期は7月〜10月
活動時間: 早朝から日没まで活動します。
寿命: 働きバチは約1ヶ月/雄バチは約3〜4ヶ月/女王蜂/約1年
クロスズメバチの危険性
クロスズメバチはおとなしい性格のため、こちらから刺激しない限りは襲ってくることはありませんが、地面の中に巣を作る事が多く気付かず巣を踏みつけてしまい刺されると行った被害の報告も上がっています。市街地に巣を作ることは少ないですが、自然豊かな場所に遊びに行く時は足元に気おつけましょう。
クロスズメバチの巣
クロスズメバチの巣は土に埋まっているため、場所や大きさの特定をする事が難しいです。オオスズメバチ同様、土の中・木の根元などに巣を形成していることが多いです。
スズメバチの駆除にかかる料金
スズメバチの駆除にかかる全国的な料金相場は以下になります。
また、特殊な作業が必要な場合、以下のような料金がさらに加算されます。
- 特殊作業(高所作業・屋根裏):8,000円〜20,000円
- 点検口開口:3万円〜5万円
※巣の大きさなど被害状況によりハチ駆除は料金が変動する。
巣作り初期段階であれば、スズメバチやアシナガバチなど種類に関係なく格安で駆除が可能ですが、タイミングを逃してしまうと、すぐにハチの巣は大きくなるため、一気に駆除にかかる料金が上がってしまいます。そのため、蜂の巣を見つけたらなるべく早くプロへ駆除を依頼しましょう。
巣を作られる前に対策を
スズメバチを家の近くで見かける場合や、シーズンで対策をしたい場合はこちらのアイテムがオススメです。
ハチ取り用のアイテムになり、設置すればビックリするぐらいハチを捕獲する事が可能です。巣を作られる前に全て捕獲してしまうので巣を作られることはないと言う品物です。※ただし、誘引剤になるため設置している間は家の周りにハチの発生率が格段に上がってしまいます。
スズメバチが活発な活動時期
スズメバチの活動時期は、一般的には4〜10月にかけてが最も活発です。特に7月から10月ごろまでが最も危険な時期です。この時期は巣の規模が最大になり、繁殖や餌集めのために攻撃的になります。特に秋口は新しい女王蜂が誕生するため、警戒心が高くなります。この頃になると駆除の危険度が増すため、スズメバチの駆除にかかる料金が巣作り初期段階に比べると1万円以上は高くなる傾向にあります。
まとめ
何もしなくても襲ってくる危険なスズメバチから、こちらから刺激しない限りは攻撃してこないスズメバチなど、スズメバチでも様々な種類を紹介しましたが、スズメバチの被害や前兆がある場合は自身での駆除は絶対に行わずプロに依頼しましょう。プロでも命を落とすことのある危険な生き物です。刺されて命の危険を伴っては元もこもありません。
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