春頃になると羽アリやクロアリなど蟻によるトラブルが増加します。蟻によるトラブルが発生する場合、被害が深刻化していることが多いためこれ以上被害が悪化する前に処置する必要があります。
クロアリやシロアリの種類によって駆除方法や発生源が異なります。この記事では、クロアリとクロアリの羽アリに焦点をあて、クロアリの被害の原因や誤った駆除の知識から正しい駆除方法など詳しく解説していきます。
羽アリが発生する理由
羽アリが発生する理由は、巣の飽和状態による新たな巣の探索です。巣が大きくなり、蟻の数が増えすぎると、巣内の一部の蟻が羽を生やして新たな巣を見つけるために旅立ちます。
これが俗に「結婚飛行」と呼ばれる現象です。新しい巣を築くために、アリが巣を離れ、他のアリと交尾し、地上に降りて新しい巣を探す行動を指します。
クロアリ、シロアリどちらも羽アリの発生条件は同じ条件は同じです。羽アリ被害が発生したと言うことは、近くに大きな巣があると言う事なので、クロアリかシロアリどちらの蟻が発生しているのか種類を特定して適切な対処を行う必要があります。
蟻の種類の見分け方こちらの記事を参考にして下さい。
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クロアリが室内に大量発生する原因
クロアリが室内に発生する原因は、家の中に食料源を求めてやってくるからです。一度でも部屋の中で食料を見つけると、クロアリは道しるべとなるフェロモンを分泌しながら巣に戻り、仲間に餌の場所を教えます。
そのため、巣の働きアリが一斉に道しるべフェロモンを辿り、室内にクロアリが大量発生します。
道しるべフェロモンは複数のアリが行き来することでその場に固着し、餌がなくなるまで室内へのアリの侵入が繰り返されます。
しかし、室内には餌となる食べかすなどが多くあるため、一度でも室内にクロアリが大量発生した場合は、発生元となるクロアリの巣を駆除しなければ基本的には被害が収まる事はありません。
誤ったクロアリ駆除の方法
室内に大量発生したクロアリの駆除方法を誤ってしまうと逆効果となり被害を悪化させてしまいます。
クロアリの被害が酷い家には必ず共通してあることを行っています。
・過度な殺虫剤の散布
- 室内への侵入口を閉鎖する
室内への侵入口となる隙間を閉鎖することで、道しるべフェロモンの道が遮断されるため、餌場の近くまでやってきたクロアリたちは新しいルートを開拓して色々な部屋の隙間から室内に侵入してきてしまい、発生箇所が増えるため被害が悪化してしまいます。
- 過度に殺虫剤を散布する
市販の殺虫剤にはピレスロイド系成分が使用されており、ピレスロイド系は忌避効果も含まれているため、過度な侵入口への殺虫剤の散布は侵入口閉鎖と同様の効果をもたらすため、逆効果となってしまいます。
- 道しるべフェロモンをふき取る
物理的にアルコール除菌などを行いふき取ればフェロモンを拭き取るは可能ですが、人が目視できる部分の範囲となり、通ってきた壁の中のフェロモンを拭き取ることは出来きないため逆効果となります。
羽アリの駆除方法
室内に無数の羽アリが発生した場合、発生元となる巣を駆除しなければ発生源を断つことはできないため、まずは殺虫剤を使用して発生している羽アリを駆除するしかありません。
下記のようなものを持っていると部屋にいながら室内に飛び散った羽アリを効率的に駆除が出来ます。
クロアリの駆除方法
クロアリ被害は巣を完全に駆除しなければ被害は必ず再発するため、クロアリの駆除を行う場合は必ず毒エサを使用して下さい。
巣に熱湯を注ぐ方法や、粉の殺虫剤などさまざまな方法がありますが、地中深くにあるアリの巣には効果が限定されます。完全駆除を行う場合、毒エサを使用して女王蟻を確実に駆除するしかありません。
毒エサを発生している場所に1箇所配置し、他は庭などの室外に仕掛けてください。毒エサは誘引剤ですので、室内に多く設置するとフェロモンの道を形成し、目に見える被害が増えてしまい逆効果になります。そのため、室内への設置箇所は侵入口に設置すると効果的です。
・羽アリ自体は殺虫剤で駆除してその後巣を駆除する必要がある
クロアリ駆除業者の選び方
相見積もりに行くと全く効果のない施工方法の見積りを提示しているクロアリ駆除業者をかなり多く見かけます。騙されないためにもクロアリ駆除の業者選びは以下のようなことに注意してください。
- 再発保証のあるクロアリ業者を選ぶ
クロアリ被害は放置しても数カ月や半年後に一時的に収まることがありますが、再発の可能性が高いため、業者に依頼するタイミングで注意が必要です。一時的に被害が収まることがあっても、半年後や1年後に再び被害が発生することがよくあります。そのため、業者選びの際には、最低でも半年以上の再発保証がある業者を必ず選ぶことをおすすめします。
- 侵入口の閉鎖を提示してくる業者には要注意
上記でも説明したように、侵入口の閉鎖は逆効果になるため行う必要がありません。高額請求のための水増しを行う業者や、クロアリ駆除の正しい知識がない業者には注意が必要です。【要注意】
- 建物に穴を開けて薬剤を注入する施工の提示には要注意
シロアリは主に木材の内部を移動するため、木材に薬剤を注入して駆除する方法が一般的です。一方、クロアリは木材の内部ではなく、柱や断熱材など建物資材の表面を通って侵入します。そのため、薬剤の注入は建物を傷めるだけで、クロアリ駆除には効果がありません。【要注意】
- 毒餌を使用しない駆除業者には要注意
クロアリの完全駆除には、毒餌または同様の効果を持つ薬剤を使用して女王アリまで徹底的に駆除する必要があります。ただし、薬剤を単にまくだけでは不十分です。効果的な駆除を行うには、巣の奥まで浸透して効果を発揮する薬剤が欠かせません。そのため、毒餌と同様の効果を持つ薬剤を提供するクロアリ駆除業者を選ぶことが重要です。
・薬剤の注入による穴あけや侵入口の閉鎖はクロアリ駆除には不要な施工
・業者の使用する薬剤の効果をしっかりと説明してもらおう
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