「外壁に無数のカメムシが張り付いてる」「家のベランダに大量のカメムシがいてる」など、秋ごろになるとカメムシの大量発生による被害で毎年頭を悩まされる方は多いのではないでしょうか?今回はそんなカメムシがなぜ大量発生するのか、大量発生させないための対策方法から駆除方法、的確にカメムシ駆除を行うための生態知識などをプロが徹底的に解説を行います。
・カメムシの生態
・カメムシがもたらす被害の種類
・カメムシの駆除、対策方法
カメムシが大量発生する理由
カメムシは一年中活動しますが、4月から10月にかけて活発になり、この期間は見かける機会が増えます。気温が低下すると越冬のため適切な場所を見つるために大量のカメムシが移動を開始します。暖かな場所や白色を好むカメムシは、昼間は新しい白い外壁に大量発生しやすく、夜は建物の蛍光灯などの灯りをめがけて集まり大量発生しやすい傾向にあります。
カメムシの生態と特徴
日本には1300種類以上のカメムシが生息していると言われています。また緑色のカメムシを連想する人は多いですが種類によっては茶色など様々な種類が生息しています。
室内に発生するカメムシの種類
日本には1300種類以上のカメムシが生息していますが、生活に害をきたすカメムシは主に4種類になります。
チャバネアオカメムシ
チャバネアオカメムシは日本に生息する最も代表的なカメムシで刺激すると悪臭を放ちます。刺激しなければ悪臭を放つことはありません。秋から頃から11月頃の外気温が下がる頃に集合フェロモンを放ち集団で行動を行うため大量発生します。
- 体長:10~12mm
- 発生時期:4月〜11月(9〜11月頃から越冬のため時暖かい場所をもとめ大量発生する)
- 生息地:北海道、本州、四国、九州、南西諸島
- 餌:植物や果実の汁
- 卵:1回で約13個の産卵、生涯で約210個ほど産卵する
- 寿命:約1年
マルカメムシ
マルカメムシは、カメムシの仲間で、小さくて丸い形をしている虫です。体長は4〜5mmほどで、茶色や黒色に光沢があります。マメ科の植物の汁を吸って生活しており、秋になると越冬場所を探して人家に侵入することがあります。その際には洗濯物や窓枠などに付着します。マルカメムシは触ると強烈な臭いを放つので、注意が必要です。駆除方法としては、ガムテープや殺虫スプレーなどを使うことができます。また、クズなどの食草を刈り取ることで発生を予防することもできます。
- 体調:4mm〜5mm
- 発生時期:4月〜11月(9〜11月頃から越冬のため時暖かい場所をもとめ大量発生する)
- 生息地:本州・四国・九州など
- 餌:クズ、フジ、ヌスビトハギ、ダイズ、アズキ、ノイバラ、ウツギ、アケビ、ミカン、マメ科
- 卵:1回で20〜30個、生涯で30〜70個産卵
- 寿命1ヶ月〜2ヶ月
アオクサカメムシ
アオクサカメムシは、カメムシ科の昆虫で、鮮やかな緑色の体をしています。体長は12〜16mmで、日本全土や朝鮮半島、中国大陸、台湾などに分布しています。成虫の状態で越冬し、年に2〜3回発生します。雑食性で様々な植物の汁を吸うため、野菜類などの農作物に害を与えることがあります。特に豆類に大きな被害をもたらします。
- 体調:12mm〜16mm
- 発生場所:発生時期:4月〜11月(9〜11月頃から越冬のため時暖かい場所をもとめ大量発生する)
- 発生時期:5月〜11月(9〜11月頃から越冬のため時暖かい場所をもとめ大量発生する)
- 餌:エダマメ、サヤインゲン、トマト、イチゴ、トウモロコシ等
- 卵:1回で100〜200個産卵
- 寿命:約1年
トコジラミ(番外編)
殆ど知られていませんがトコジラミはカメムシ目のトコジラミ科となりダニやノミの仲間ではなくカメムシの仲間になります。カメムシのように飛来することはありませんが旅行なので現地のホテルなどで持ち帰ることあります。害虫の中で1番厄介な害虫と言っても過言ではなく薬剤に対しての抗体をもつ個体が多いため、プロでも駆除がかなり困難な害虫です。
【保存版】最強の害虫トコジラミの徹底駆除から対策方法を紹介 – Connect
カメムシの繁殖場所
カメムシが繁殖する場所は種類により異なりますが、主には餌に困らない場所に卵を産みつける習性があます。またカメムシは白を基調として明るい色を好みますみ、カメムシ暖かい場所を好むため太陽が当たって暖かくなっている洗濯物にくっつき卵を産みつけることがあります。
カメムシの繁殖サイクル
卵期(1週間〜2週間)→幼虫期(30〜60日)←成虫期(約1年)
カメムシは寒さを嫌うため気温が下がる10月頃から越冬を行います。その後暖かくなる4月後半頃から繁殖期を迎え、5〜8月にかけて産卵を行います。生まれたカメムシは1ヶ月ほどの期間を経て成虫へと進化します。その後また10月頃から越冬を開始すると言う繁殖サイクルです。
カメムシが起こす被害とは
カメムシといえば危険を察知すると悪臭を放つことで有名です。悪臭だけではなく、悪臭の元となる分泌液が肌に触れると皮膚炎を起こすことがあります。また悪臭を嫌う動物は多くカメムシの天敵があまりいないため、駆除しなければ増え続けてしまう厄介な害虫です。その他にも悪臭とは別にカメムシは幼虫、成虫共に農作物に被害を与えることで有名です。針状の口を農作物に刺して養分を吸いとるため、被害に気づかないことが多く、気づいた時には被害が拡大しており農作物の栄養が取られるため変形したり実がつのならないことなどがあります。
カメムシの駆除、対策方法
カメムシの対策方法は下記のような方法があります。
- 除草する
- 残効性のある薬剤を使用
- 忌避剤を使用する
- 隙間を塞ぐ
除草する
カメムシは草木を好み雑草が多い場所に卵を産むことが多いです。定期的に除草を行い、除草した草もしっかりと処分してください。卵を産み付けられなければ繁殖することはありません。逆を言うと処分しなければ天敵の少ないカメムシは大量に繁殖を繰り返してしまいます。
残効性のある薬剤の使用
カメムシは日の当たる網戸に卵を産むことも多いです。下記の薬剤を窓ガラスや網戸に使用することで約2ヶ月ほどバリアー効果を発揮してくれます。
薬剤を散布した場所にカメムシが付着すると残効性の効果により網戸に付着したカメムシを駆除することで侵入を阻止することが可能です。
忌避剤を使用する
忌避剤を使用することでカメムシの飛来の確率を格段に減らすことが可能です。
ベランダなど吊り下げれる場所に設置して下さい。これ以外にもカメムシの嫌うハッカ成分を散布して対策することも可能ですが、効率が悪いためこちらのぶら下げタイプを使用する方が効果的でしょう。
隙間を塞ぐ
カメムシの侵入口となる隙間を塞ぎましょう。
100円ショップやホームセンターなどに隙間を防ぐテープがあります。カメムシは2mmの隙間があれば部屋へ侵入可能なため網戸や窓の冊子の隙間などを可能な限り侵入口となりそうな隙間を塞ぎましょう。
まとめ
カメムシは天敵が少ないため駆除や対策を行わないと被害は増え続ける一方です。また秋ごろになると越冬のため大量発生してしまいますし、カメムシを含む飛来してくる害虫には市販の忌避剤や薬剤いくら使用していても飛来を完全に防ぐことは厳しく、卵を産み付けられて繁殖される可能性が拭えません。カメムシの繁殖を完全に行わせないためにも専門業者への依頼を検討してみてはいかがでしょうか?
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